四島組 足場の豆知識
足場の豆知識

足場といっても構造や部材によりさまざまな種類があります。
ここでは、私たちがいつも使用している足場や仮囲いについてご紹介します。

足場
(1)足場は、工事現場において、作業者が地上又は床上から手の届かない高所の作業をするために組立てられた作業床、作業通路を主目的とする仮設構造物である。 また、足場は次の諸条件を満たすことが必要である。

  1. 人や積載材料の荷重に対し、十分な強度を保持していること。
  2. 作業又は通行中にぐらつかず安心していること。
  3. 作業又は通行するにに必要な広さをもっていること。
  4. 材料の運搬や、その一部の仮置きができること。(本足場の場合のみ)
  5. 作業目的物にできるだけ接近して設置できること。
  6. 作業者の墜落防止と、材片の落下防止の措置がとられていること。
  7. 作業者が昇降するための措置が取られていること。
  8. 作業や通行を妨げる足場部材がないこと。
  9. 組立や解体が容易であること。
  10. 工事目的物に悪影響を及ぼさないこと

(2)足場は、工事の種類、規模、構造、敷地及び隣接地の状況、工期等に応じ、安全、かつ、施工に適したものを剪定し、関係法令等に従って堅固に接地する。

(3)足場の材料は、著しい損傷、変形、腐食等があってはならない。特に木材は強度上著しい欠点となる割れ、節、木目の傾斜等がないものを使用する。

(4)鋼管足場は、原則として、JIS A 8951(鋼管足場)に適合するものとし、その部材及び付属金属は、厚生労働大臣の定める規格に適合するものを使用する。

また、鋼管足場の部材及び付属金属の経年品にあっては、厚生労働省通達の「経年仮設機材の管理について」に基づき、適切に設備 、修理をおこなったものを使用する。

(5)厚生労働大臣が定める規格の対象外の部材及び付属金属は、原則として、公的に定められた期間により所定の性能及び品質が保証されたものを使用するのがよい。

(6)法令により定められた構造及び規格等に適合する足場以外は、試験構造計算等 によりその安全性を確認する。

(7)足場の計画では、倒壊・破壊に対する安全性、墜落に対する安全性、資材等の落下に対する安全性を考慮しなければならない。特に倒壊事故につながる風圧力が大きく作用する工事用シート、ネットフレーム、パネル等を取り付ける場合は風荷重の検討を十分に行い、壁つなぎ材を適切に接地するなどの対策が必要である。

(8)作業床の最大積載荷重を定め、これを足場のみやすい場所に表示する。

(9)足場の種類は、用途別及び構造別に分類すると下記表のようになる。

足場の用途別 及び 構造別分類
  支柱足場 吊り足場 機械足場 その他
本足場 一側足場 棚足場

外壁工事用

・枠組足場
・単管足場
・張出し枠組足場

・布板一側足場
・ブラケット一側足場
・くさび緊結式一側足場

    ・高所作業車
・ゴンドラ
・移動式昇降足場
・移動式足場
(ローリングタワー)
内壁工事用     ・枠組足場
・単管足場
・丸太足場
  ・高所作業車 ・移動式足場
(ローリングタワー)
・移動式室内足場
躯体工事用 ・枠組足場
・単管足場
・ブラケット一側足場
・くさび緊結式一側足場
  ・吊り枠足場
・吊り棚足場
・高所作業車  
補修用 ・枠組足場
・単管足場
・簡易枠組足場
・布板一側足場
・ブラケット一側足場
  ・吊り枠足場
・吊り棚足場
・高所作業車
・ゴンドラ
・移動式足場
(ローリングタワー)
・移動式室内足場

(10)鋼管足場の安全基準について、労働安全衛生規則(第570条~第573条)に定められている概要を書き表に示す。なお、参考として、ブラケット一側足場及び布板一側足場の安全基準の概要を併せて示す。

足場の安全基準
  単管足場 枠組足場 ブラケット一側足場 緊結部付き
ブラケット
一側足場
布板一側足場
建地の間隔 ・桁行方向
 :1.85m以下
・梁間方向
 :1.5m以下
・建地の最後部から(下方に)31mを超える部分は2本組み
たかさ20mを超える場合及び重量物の積載を伴う作業を行う場合は、
・主枠の高さ
 :2m以下
・主枠の間隔
 :1.85m以下
1.8m以下 1.8m以下 1.8m以下
地上第1の
布の高さ
2.0m以下 2.0m以下 2.0m以下 2.0m以下
建地脚部の
滑動・沈下
防止措置
ベース金具、敷板、敷角 同左 同左 同左 同左
継手部 付属金属で緊結 同左 同左 支柱及び布材等に取り付けられている緊結部により緊結 付属金属で緊結
接続部、交差部 付属金属で緊結 同左 同左 支柱及び布材等に取り付けられている緊結部により緊結 付属金属で緊結
補強 筋交いを入れる 同左 同左 同左 方づえ金具
壁つなぎ、控え ・垂直方向
 :5m以下
・水平方向
 :5.5m以下
(高さ5m未満は除く)
・垂直方向
 :9m以下
・水平方向
 :8m以下
・垂直方向
 :3.6m以下
・水平方向
 :3.6m以下
・垂直方向
 :3.6m以下
・水平方向
 :5.5m以下
・垂直方向
 :3.6m以下
・水平方向
 :3.6m以下
建地間の積載
荷重(表示する)
3,923N以下
(400kg以下)
1,471N以下
(150kg以下)
1,961N以下
(200kg以下)
1,471N以下
(150kg以下))
水平材 最上階及び5層
以内ごと
作業床 ・幅:400mm以上、隙間:30mm以下
・転位脱落防止のため2箇所以上緊結
同左 専用床板 同左
墜落防止 高さ75cm以上の手すりを設ける 同左 同左 同左
枠組足場・・・・・・・・・ 枠組足場は比較的軽量であり、部材の強度上の信頼性が高いことから安全性も高い。
このため、本足場、棚足場として現在最も多く使用されている。
単管足場・・・・・・・・・ 従来丸太材を用いていたものが、単管足場用鋼管をを用いて組み立てられるようになったものであり、本足場、棚足場、一側足場として広く使用されている。
単管足場は建地の座屈に対する抵抗性が小さく、また組み立て、解体作業に手間を要する。
丸太足場・・・・・・・・・ 主にすぎの小丸太を使用し、なまし鉄線でこの小丸太を緊結し足場として組み立てたものである。
このため強度上の信頼性に乏しく、また組み立て、解体作業に手間を要するため木造建築工事等の低層工事用を除き、最近ではあまり使用されなくなっている。
信和キャッチャー足場・・・ 単管足場用鋼管に、あらかじめ布材及びブラケットを取り付けるための凹型金具の緊結部を備えた、単管支柱(ユニット化されたもの)を建地材とし、各建地材を凸型金具を備えた布材によりつなぎ、大筋かいを取り付け、一列建地の足場の構面を形成し、建地材にブラケットを取り付け、それに床付き布枠を架け渡した足場である。
各部材間の緊結が従来のクランプ方式と異なり、各部材に凸型金具、又は凹型金具を備え、その金具どうしを勘合させることで各部材を確実に緊結できるようになっている。キャッチャー足場は、ハンマーでクサビをロックすることにより大きな持ち合い効果(クランプ式にはほとんどない)があり、オイラーの座屈理論による値とは大きくかけ離れた座屈応用を有しています。
仮囲いについて

(1)仮囲いは、工事現場と外部との隔離、東南の防止、通行人の安全、隣接物の保護等のために接地するもので、工事現場の周囲には工事期間中、関係法令に従って設ける。

(2)木造以外で2階以上の建築物の工事を行う場合は、高さ1.8m以上の仮囲いを設ける。ただし、工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障が無い場合は、仮囲いを設けなくてもよい(建築基準法施工例第136条の2の16)。

(3)仮囲いは、風邪に対して倒壊、飛散等しない堅固な構造とする。

(4)道路を借用して仮囲いを設置する場合は、道路管理者と所轄警察署の認可を得る。

仮設通路について

(1)登り桟橋

  1. 登り桟橋は足場の昇降又は材料運搬等に用いるために設置された仮設の斜路で、関係法令に従って設ける。
  2. 登り桟橋の構造は労働安全衛生規則第552条で定められているが、冬期は氷結や雪によるすべりを防止する処置が必要である。
  3. 登り桟橋の幅は900mm以上とすることが望ましいが、市街地で公道の占用幅の都合により750mmまで狭くしてもよい。

(2)階段

  1. 高さ又は深さが1.5mを超える箇所で作業を行うときは作業者が安全に昇降するための階段等が設けられていなければならない(労働安全衛生規則第526条)。階段は、主に作業者が手に持てる程度の材料を持って昇降するために、足場内や工事の進捗に従い建築物内外の仮設通路等に設ける。
  2. 階段は踏外し、転倒等を防止するために、勾配、踏面、け上げ等に留意し適切かつ堅固に設ける。また、踏面には踏板面の滑り止め又は滑り止め効果のあるものを設ける。
  3. 踊り場は階段と一体となって機能する仮設通路で、高さが8m以上の階段には労働安全衛生規則第552条を準用し7m以内ごとに踊り場を設ける。枠組足場では建枠2層又は3層ごとに設けることが多い。
  4. 階段部分の縁や床面開口部及び踊り場で墜落の危険おある箇所には、高さ75cm以上の丈夫な手すりを設けなければならないことになっている(労働安全衛生規則第563条)。一般には、安全性を高めるため高さ90cm以上の丈夫な手すり及び中棧を設けることとしている((社)仮設工業会「墜落防護工安全基準」参照)。
  5. 足場に使用されている階段は、専用踏板と足場用鋼管とで構成する階段と枠組み足場専用階段の2種類がある
  6. 枠組足場に使用する階段は、JIS A 8951(鋼管足場)の標準建枠高(階段の高さ)やスパン(階段の幅)寸法に合った専用規格階段を用いるとよい。階段は建枠横架材に架け渡し、上下連結部分は台風時の吹き上げ力、衝撃、振動等で脱落、滑り、変形等が生じないよう堅固に取り付ける。
    (社)仮設工業会の認定基準では、踏板の幅は35cm以上とし、かつ、その上面は踏面の大きさが同寸法であることとしている。

落下物に対する防護

工事用シート等
工事現場からの飛来・落下物により、工事現場周辺の通行人や隣家への危害を防止するために、足場の外側面に工事用シート、ネットフレーム等を取り付ける。

  1. 工事用シートは、帆布製のものと網目生地製のもの(メッシュシート)の2種類があり、原則として、JIS A8952(建築工事用シート)に適合するものとする。通常、風圧力を緩和するメッシュシートが使用されている。
  2. シートは、足場に水平材を垂直方向5.5m以下ごとに設け、シートの周囲を35~45cm以下の間隔で、隙間やたるみがないよう足場に緊結する。緊結材には987N以上の引張強度のものを使用する。
  3. ネットフレームは、鋼製枠に15.5×32.0mm程度のメッシュ寸法のエキスパンドメタルを溶接したもので、主に枠組み足場に取り付ける。

防護棚
工事を行う部分から、ふ角75度を超える範囲又は水平距離5m以内の範囲に隣家、一般の交通等に供せられている場所がある場合には、落下物による危害を防止するため、原則として、防護棚(朝顔)を設けることとされている。

  1. 防護棚のはね出しは、水平面に対し20~30°の角度で、足場から水平距離で2m以上とする。
  2. 防護棚は、1段目を地上10m以下、2段目以上は下段より10m以下ごとに設ける。通常、1段目は、地上5m以下に設けるのが望ましい。
  3. 一般には防護棚は厚み1.6mmの鋼板が用いられている。